FISワールドカップ・アルペンスキー大会2023-2024オーストリアのゼルデンで10月28日(土)開幕

パレスチナ&イスラエルによる第5次中東戦争の経過

パレスチナ&イスラエルによる第5次中東戦争の経過

2023年10月7日午前6時30分、パレスチナ・ガザ地区を拠点とする武装勢力ハマスのイゼディーン・アル・カッサム旅団によるイスラエルへの攻撃が勃発した。
当日はユダヤ教の祝日シムハット・トーラーであったが、一転してイスラエルは地獄の惨状へ叩き込まれることになった。
パレスチナのガザ地区は、長さ50km幅5~8kmの狭い地域で、ここに人口200万人以上が押し込められる世界で最も人口密度の高い地域である。
さらに周りを高い壁で囲われガザ地区の外いることが出来ないことから世界最大の屋外刑務所と呼ばれている。
ガザ地区の周りはイスラエルに囲まれており、住民の生活インフラはイスラエルに依存しているため、ここからイスラエルへの大規模攻撃は予想の域をでなかった。
ハマスの攻撃によって、ガザ地区の住民は電気、水、食料、医療がストップし、ガザ地区から脱出することも出来ない状況に追い込まれた。

ハマスによる攻撃は、空からは数千発のミサイル攻撃、さらにパラグライダー、水上艇、ピックアップトラックによる越境も開始された。
イスラエルへのミサイル攻撃は、ハマスによると5000発以上、イスラエルによると2200発以上が発射されたとされる。
ハマスとイスラエル双方の攻撃により、イスラエル側で少なくとも1200人以上が死亡し、パレスチナ側で1100人以上が死亡した。
14日にはイスラエル軍の空爆によってガザ地区では1万人以上の死傷者が出ている模様。
ハマスの攻撃には多大な準備が必要で、ハマス単独での実施は不可能とされ、イランからの支援によることが有力視され、イラン革命防衛隊の関与も示唆されている。
これに対してイランは関与を否定している。
イスラエルの首相ベンヤミン・ネタニヤフは「戦争状態にある」とする声明を出し、イスラエル政府は緊急事態宣言を行った。
ハマスの軍事部門司令官モハメド・デイフは、パレスチナ人に軍事行動への参加を呼びかけた。

パレスチナとイスラエルの両方のメディア情報筋が、イスラエルの兵士と民間人が人質に取られたと報告している。
同日夜にはイスラエル国営の電力会社が、ガザ地区への電力供給を停止した。
これらの攻撃に対してヨルダン川西岸の都市ナーブルスのパレスチナ人の一部が祝っている写真が撮影されている。
攻撃直後イスラエル国民からは「イスラエルの9.11」、「イスラエルの真珠湾攻撃」など過去の奇襲攻撃にたとえられた。
また、ホロコースト以来これほど多くのユダヤ人が殺害されたことはないという。
1973年の第4次中東戦争から50年を経過したことで「73年の過失、23年の過失」という言葉も一部メディアで使用された。

10月8日(日)
レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラは、イスラエル北部への攻撃を実行したとの声明を出した。
イスラエルはハマスに対して正式に宣戦布告の決定を発表、イスラエルの宣戦布告は1973年の第四次中東戦争以来となる。
さらにイスラエルはエジプトに対してハマースとの交渉の仲介役を依頼した。
バイデン米大統領とネタニヤフ首相の会談で、イスラエル側から米国に対し軍事支援を求めた。

米国は、原子力空母ジェラルド・R・フォードを中核とする第12空母打撃群の東地中海への派遣を決定した。
打撃群は空母、ミサイル巡洋艦、ミサイル駆逐艦からなり、中東地域の米空軍部隊をステルス戦闘機F-35、F15、F16などで増強するという方針も出した。
ブリンケン米国務長官は、CNNテレビにおいてハマスによるイスラエル攻撃にイランが直接関与したという証拠は確認していないと述べた。
国連安全保障理事会が緊急の非公開会合を開いて対応を協議した。
イスラエルとパレスチナの代表がそれぞれ記者団を前に声明を読み上げ、相手の糾弾と自らを正当化する一幕があった。
ハマスが連れ去った人質の即時解放についても話し合われたが、具体的な対応に関しては議論されていない。

10月9日(月)
イスラエル軍の報道官によるとハマスのガザ地区指導者ヤヒヤ・シンワールが死亡したと発表。
イスラエル国防相ヨアブ・ガラントは、イスラエル軍にガザ地区を完全に包囲するように命令した。
さらに、我々は人間の姿をした獣と戦っており、それに応じて行動していると付け加えた。

ガザ中心部のパレスチナ・タワーはハマスの拠点としてイスラエルによって破壊された。
パレスチナ・タワーの屋上にはハマスのラジオ局があったことがわかっている。
イスラエル側もモサドが危険を察知できなかったことで被害を受けている。

米国、英国、ドイツ、フランス、イタリアはイスラエル支持の共同声明を出し、EUはパレスチナへの資金の支払を停止した。
中国、カタールは、中立的な立場を見せ、ロシアとアラブ連盟はイスラエルと欧米諸国を批判した。
エルサレムでは負傷者への輸血が開始され、イスラエル中央銀行はイスラエル通貨シェケルの暴落を防ぐため為替介入を実施した。
英国政府がイスラエルへの全面的支援を表明し、一方でイスラエルによるパレスチナ人への人道に反する行為に対しデモが行われた。
これまでイスラエルはパレスチナ領土への侵略と、武器を持たない一般民衆の殺戮を毎日のように繰り返してきた。
ニューヨークのイスラエル総領事館前では、道路を挟んでイスラエル派100人、パレスチナ派300人が集まり大騒動と化した。

10月10日(火)
ハマースが460発以上のロケット砲を発射した。
また、カバティヤではパレスチナ人2人に発砲されたとしてイスラエル軍が2人を殺害した。
イスラエルによるガザ地区への攻撃は数千もの標的に何百トンもの爆弾を投下し、最大限の被害を与えている。
さらにイスラエルはガザ地区への電力供給を止めたため、燃料の備蓄がなければ数日以内にガザ地区の電力はなくなり、井戸水も1週間以内にくみ上げられなくなる。
医療物資の枯渇や、空爆などによりガザ全体で安全な場所がほとんどないなどといった状況が発生している。

10月11日(水)
イスラム聖戦の幹部であるアリ・ハッサン・ガリ司令官が死亡した。
国際連合人道問題調整事務所は123,000人以上がガザで国内避難民になっていることを公表した。
ハーバード大学の学生たちはイスラエル側を非難した、その後幾つもの大企業より失業宣告を受けた。
これに対しハーバード大学内の31の学生サークルが共同声明を発表し批判、ユダヤ人団体である名誉毀損防止同盟はこの声明を反ユダヤ主義的であるとした。
米政府高官が匿名でイランがハマスのイスラエル攻撃を予測していた可能性があると述べたが、イラン外務省は関与を否定している。

イスラエルのネタニヤフ首相は、挙国一致内閣の戦時内閣を通常の内閣とは別個に発足させ、戦争に関係のない法案一切凍結されることなったため、現内閣は事実上の機能停止状態となった。
戦時内閣樹立の声明発表後、ネタニヤフら3人はテレビ出演を行い、ガラント国防相はハマスを地球上から消し去ると警告した。

10月12日(木)
ブリンケン米国務長官がイスラエルに入国、13日にはアッバス自治政府議長と会談する予定。
中国の中東問題特使、翟雋がイスラエル政府高官と電話会談を行った。
フランスはパレスチナを支持するデモを禁止することを発表した。
イラン・アミラブドラヒアン外相がパレスチナ人に対する戦争犯罪が継続されれば「抵抗の枢軸」からの報復を受けることになると発言。
コロンビアのペトロ大統領はガザ地区に対する包囲攻撃と全面封鎖を命じたガラント国防長官に関する記事を掲示した後、「これはナチスがユダヤ人に対して言ったことと同じだ」と指摘。
「民主主義市民はナチズムが国際政治舞台に再び登場することを許すことはできない」とし、憎しみ発言が続くなら、ホロコーストだけをもたらしてしまう」と主張した。
またシリア国営のシリア・アラブ通信によるとイスラエルはガザ外であるダマスカスとアレッポの空港に対しミサイル攻撃を行い滑走路にダメージ、両空港は使用不能となった。

イスラエル軍により国際法上禁止されている白リン弾を使用していたことがヒューマン・ライツ・ウオッチ(HRW)により発覚した。
使用していたのは10から11日の間、「人口過密なガザでの使用は民間人被害の危険性を増大させ、国際人道法に違反する」と述べ懸念を示した。
2008年12月にもイスラエル軍が白リン弾を使用したとされているがイスラエル政府は「戦時国際法には違反しない」と発言していた。

10月14日(土)
13日、イスラエル側はガザ地区北部に住む100万人以上の住民を、24時間以内に南部へ移動させるように通告した。
イスラエル側が通知した退避勧告から24時間経過した現在、イスラエル側による局地的な急襲が行われたものの大規模な攻撃は確認されていない。
国連安全保障理事会の緊急会合が開かれ、ロシアは、即時停戦を求める決議案を各国に提案した。
韓国外務省によると韓国人を退避させるための輸送機に韓国人162人、日本人51人、シンガポール人8人が搭乗していることを明かした。
座席に余裕があったため、日本側に人道支援を提案して実現したものだ。
しかし、ガザ北部住民の大多数には避難先がなく、ガザ北部に残る住民も少なくない。
イスラエル側によるガザ地区への大規模な攻撃が実施されると、これまでとは比較にならないほどの犠牲者が生まれる。

10月15日(日)
シリア国営通信は、北部アレッポの国際空港がイスラエル軍による攻撃を受け、施設などに被害が出たと報じた。

ガザ地区の保健当局は、15日までにガザ地区で2,329人が死亡したと発表した。
イスラエル軍は15日早朝にかけ、ガザ地区にある100以上の軍事施設を攻撃し、ハマスの幹部1人を殺害した。

ガザ地区から10kmほどのイスラエル南部のアシュケロン郊外に、イスラエル軍の軍用車などが集まり、近く行われるとみられる地上侵攻へ態勢を整えている。

イランのアブドラヒアン外相はドーハを訪れ、ハマスの最高幹部イスマーイール・ハニーヤと会談した。
イラン外務省の声明によると、アブドラヒアン外相は「イスラエルの戦争犯罪からガザ地区の人々を守るため努力を続ける」と述べ、今後の協力継続を確認した。
イスラエルがガザで戦争犯罪を続けるなら、この地域で何が起きてもおかしくないと、イスラエルをけん制した。
これに対しイスマーイール・ハニーヤは、イスラエルによる攻撃後にもパレスチナの抵抗勢力は強さを保っており、徹底抗戦を続ける姿勢を強調した。

パレスチナ政府大統領マフムード・アッバースは、ハマスはパレスチナ人の代表ではないとし、ハマスによるイスラエル南部への攻撃を非難すると声明を出した。

アメリカは正式にドワイト・アイゼンハワー空母打撃群とジェラルド・フォード空母打撃群を合流させることを発表した。

イリノイ州ではイスラム教徒の親子を襲撃し、6歳の少年を軍用ナイフで26回刺して殺し、32歳の母親に重傷を負わせた。
その後犯行に及んだ男性は逮捕された。

イスラエル側は避難勧告において南部へ避難するよう促しながら、南部地域に攻撃を行っていることが判明した。
ガザ地区外のヨルダン川西岸地区に対しても一晩に数十回の夜間襲撃を行っていることが発表された。

イスラエル大統領府がハマスの戦闘員が所持していた「戦闘員ガイド・ジハード(聖戦)編」というタイトルの指示書を公開した。
指示書では戦闘員に対して、人質に電気ショックを与えたり、人質を人間の盾として使い、戦闘員に刃向かった場合は処刑するよう求めていた。

10月16日(月)
パレスチナ、イスラエル双方の死者が4200人を超えた。
国連パレスチナ難民救済事業機関 は、この1週間ガザ地区では少なくとも100万人が退避を余儀なくされていると発表。
世界保健機関 (WHO) は、ガザ北部の4つの病院がイスラエル軍による攻撃で標的となり、稼働できなくなっており人道的な問題が発生しているという。
イスラエルの緊急内閣の閣僚会議が開かれネタニヤフ首相は、「怪物を根絶やしにする準備はできている」と発言、地上侵攻を示唆していると見られる。
バイデン米大統領は、イスラエルが戦時国際法を守っているかについて「確信している」、またハマスは完全に排除されなければならないと発言した。
エジプト、イスラエル、アメリカはガザ南部の停戦で合意した。
これにより、封鎖状態となっていたラファ検問所は期限付きでの解放された。

10月17日(火)
アル・アハリ病院爆破事件
2023年10月17日夜、パレスチナ・イスラエル戦争の最中、数千人の市民が空爆から避難してきていたアル・アハリ病院で爆発が起こり、ガザ紛争が始まって以来前例のない数500人以上の死者が出たと報告された。

これに対しパレスチナ自治政府のアッバス議長は、おぞましい戦争の虐殺、イスラエルはすべてのレッドラインを越えたと述べ、ハマスのイスマイル・ハニヤは襲われた責任はアメリカにあると主張した。

この攻撃にWHOは、医療活動は優先的に保護されなければならず、攻撃対象としてはならないとし、国連のグテーレス事務総長や、ヴォルカー・ターク国連人権高等弁務官も全く受け入れられないとした。
ユニセフのキャサリン・ラッセル事務局長も声明を出し、攻撃は容認できず、即時停戦を求めた。
トルコのエルドアン大統領は、女性や子どもたち、罪なき市民がいる病院を攻撃することは、イスラエルによる人間の尊厳を欠く攻撃の最新の事例だと発言した。

爆発の原因についてガザ保健省は、イスラエルの空爆によるものだと発表した。
イスラエル国防軍は、パレスチナのイスラーム聖戦がイスラエルの都市ハイファを狙ってロケット弾を発射し、失敗したことが原因と主張。
イスラーム聖戦のスポークスマンは、イスラエル国防軍の主張を否定した。

アル・アハリ病院爆破によってバイデン米大統領とヨルダン、エジプトのトップ会談は中止となった。

10月18日(水)
バイデン米大統領は大統領専用機でワシントンD.C近郊の空軍基地を出発し、イスラエルのテルアビブに到着。
イスラエルのネタニヤフ首相と会談し、「アメリカはイスラエルとともにある」と述べ、イスラエルへの連帯を示し、ハマスについては「テロリストの集団だ」として非難した。
ガザ地区に隣接するエジプトからの人道支援物資の供給を条件付きで認めるとする声明を発表した。
ラファ検問所からトラック20台をガザ地区に通過させることに合意し、20日にも物資が搬入される見通し。

イスラエル国外の超正統派のユダヤ教ラビは、私たちはパレスチナの隣人たちと平和に暮らしたい、との声明を出しイスラエルに対する抗議活動を行った。
米国では合衆国議会の建物内にデモ隊が侵入し即時停戦を訴え、これにより300人が逮捕された。
ハーバード大学でも多くの学生が集団抗議運動を展開している。

国連安保理では、ブラジルが提出した即時停戦案に対して15か国のうち、日本を含む12か国が賛成したが、アメリカが拒否権を発動し否決された。
米国トーマスグリーンフィールド国連大使は、決議案にはイスラエルの自衛権が言及されておらず失望したと発言。
ロシアのネベンジャ国連大使は、我々は米国の偽善とダブルスタンダードを目の当たりにし、解決策を見つけることを望んでいなかったとして米国を非難した。
中国の国連大使である張軍は、決議案が採択されなかったことに驚き、失望しているとコメント。
イランは、ライシ大統領が演説を行い、誰がこんな恐ろしい犯罪を受け入れられるだろうかと、戦争の原因はイスラエル側にあると批判した。
、米国に対し、世界の人々がイスラエルの共犯者だとみなしており、その憎しみを目の当たりにするだろう」と警告を行った。
またイスラム協力機構もイスラエル側に責任があるとして非難した。

避難所として使用されていたガザ市のギリシャ正教会聖ポルフィリウス教会の敷地内にイスラエルによる空爆が起き、
教会のエリアス神父は、これは宗教に対する攻撃であり、卑劣な行為であるだけでなく、人間性に対する攻撃でもある、と反発した。
教会のファサードが損傷し、隣接する建物が倒壊したことが確認されており、エルサレム正教会総主教庁も、教会堂への攻撃を「最も強く非難する」と表明した。

イスラエルのネタニヤフ政権
首相にリクード党のベンヤミン・ネタニヤフ党首、首相代理と法務相兼任に同党ヤリブ・レビン、外務相に同党エリ・コーエン、財務相に右派宗教シオニズムのベザレル・スモトリッチ、国家治安相に右派ユダヤの力のイタマル・ベン・グビールが就任。
ベザレル・スモトリッチは、そもそもパレスチナ人なんか存在しない。
イタマル・ベン・グビールは、パレスチナを全てイスラエルに併合すると主張している。
ネタニヤフ政権は、過激派シオニストの狂人で固められ、パレスチナへの侵略と殺戮行為が進行した。
集合的懲罰と称してハマスの罪は全てのパレスチナ人の罪と解釈する考えが根底にある。
かつてユダヤ人はナチスのホロコーストによって大量虐殺を被ったが、今のネタニアフ政権は自分たちがホロコーストを行っている。
ユダヤ教超正統派団体ナトレイ・カルタは、今のイスラエル建国に反対の立場でシオニストはユダヤ人ではないという考えだ。

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