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2022年予備選終盤|トランプ推薦候補は勝率96%で共和党造反議員惨敗

2022年予備選終盤|トランプ推薦候補は勝率96%で共和党造反議員惨敗

任期中に2度も弾劾訴追されたトランプ前大統領は米史上初となる、これまでグローバリスト達はあらゆる手段を講じてトランプ降ろしを画策してきた。
1度目は2019年のウクライナ疑惑、2度目は2021年1月の議会議事堂襲撃事件が発端である。
2度目の弾劾では訴追決議案を採択した下院で、民主党議員222人全員及び、造反した共和党議員10人が賛成票を投じている。

2022年の中間選挙では、共和党の造反議員に対してトランプ氏推薦の対立候補を送り込んできた。
10人中4人は今期で引退に追い込まれ、続投を目指す4人がトランプ氏推薦の対立候補に破れ、残る2人が予備選挙を通過した。
これら造反議員やトランプ推薦候補の予備選挙での結果は、トランプ氏の影響力を計る上でも注目されている。

■トランプ前大統領の弾劾

2019年の弾劾は、ドナルド・トランプ米国大統領のウクライナ疑惑に起因するものである。
下院は2019年12月18日にトランプ大統領を「権力の乱用」と「議会妨害」を理由に弾劾訴追する決議案を可決した。
下院での採決は、権力の乱用が賛成230、反対197、議会妨害が賛成229、反対198であった。
2020年2月5日の上院における弾劾裁判の結果は、有罪48、無罪52、議会妨害が有罪47、無罪53、いずれも有罪に必要な3分の2の多数に達せず無罪となった。
権力の乱用については、ミット・ロムニー議員が造反し共和党で唯一弾劾賛成に票を投じている。

2021年の弾劾は、ドナルド・トランプ米国大統領の合衆国議会議事堂の襲撃に起因するものである。
下院は2021年1月13日に合衆国議会議事堂の襲撃において「反乱を扇動したとして弾劾訴追する決議案を賛成232(民主党222、共和党10)、反対197(共和党197)で可決した。
10人の共和党員は賛成に票を投じた。
これによってトランプ大統領は任期中に2度弾劾訴追された史上初の大統領となった。
弾劾裁判は、2021年2月9日に開始される旨、米上院与野党が合意した。
すでにトランプ大統領は、1月20日に任期が満了しているが、弾劾訴追は継続する。
2021年2月13日の上院における弾劾裁判の結果は、有罪57、無罪43となり、共和党から7名の議員が有罪に投票したものの、有罪に必要な3分の2の多数に達せず無罪となった。

■トランプ弾劾に賛成票を投じた10名の共和党議員

◆リズ・チェイニー議員(ワイオミング州)

チェイニー氏は、第46代副大統領ディック・チェイニーの長女で、ジョージ・ブッシュ政権下で国務次官補を歴任した大物下院議員である。
チェイニー家は、クリントン家、ブッシュ家と同様にネオコン御三家の一角で、ネオコンを主導する代表的な政治家であり、トランプ氏との対立は避けられない立場にある。
党のナンバー3の共和党会議議長を務めていたが、トランプ弾劾に賛成票を投じたため、共和党内での支持を失い2021年5月に議長職を解任された。
議事堂襲撃事件を調査する下院特別委員会(通称1月6日委員会)で副委員長を務めるチェイニー氏は、共和党の中でも最もトランプ氏に批判的な人物と言われる。
2017年より現職を務めるチェイニー氏は、8月16日の予備選で4期目を目指したが、トランプ氏推薦のハリエット・ヘイグマン候補に30%の大差で落選した。
事前の世論調査で劣勢のチェイニー候補応援のため、一部の民主党員は共和党へ党員変更してチェイニー候補へ投票したと言われるが挽回には至らなかった。
ヘイグマン氏は、トランプ派の一人で2020年の大統領選でバイデン氏が勝利したのは不正選挙によるものと主張している。
将来の大統領候補とも囁かれたこともある現職のチェイニー氏が、新人候補に大敗北を喫したことは、共和党の反トランプ勢力の劣勢を物語る証明でもある。

◆ジェイミー・ヘレラ・ビュートラー議員(ワシントン州)

2011年より現職で8期目の再選を目指して臨んだ予備選挙では上位2位に届かず落選となった。
トランプ氏推薦のジョー・ケント候補と民主党のマリー・ペレズ候補が予備選挙を通過した。
ワシントン州は所属政党に関係なく予備選挙の上位2候補が本選挙に進む上位二者制度を採用しており、カリフォルニア州も同様。

◆ピーター・メイヤー議員(ミシガン州選出)

2021年より現職の1期目。再選を目指すも、今月2日に行われた予備選で、トランプ氏の推薦候補ジョン・ギブス氏に敗れた。
ギブス氏はトランプ政権時代の住宅都市開発省の高官で、2020年の選挙結果について「単純に、数学的に不可能だ」と主張するなど、選挙不正説を支持している。
予備選には11月の選挙戦を有利に進めたい民主党の介入が挙げられている。
民主党議会選挙運動委員会が選挙一週間前に、ギブス氏とトランプ氏との繋がりを強調したCMを放送。
ポリティコは、CMはトランプ氏との結びつきが説得材料になる有権者を対象としたものであり、独自のCM展開ができなかったギブズ氏の知名度獲得につながったと指摘している。

◆トム・ライス議員(サウスカロライナ州)

6期目の再選を目指していた6月の予備選では、トランプ氏が推薦する新人のラッセル・フライ候補に約25ポイントの大差で敗れた。

◆ダン・ニューハウス議員(ワシントン州)

5期目の再選を目指していた8月の予備選挙では得票率トップで通過。
弾劾に賛成票を投じた10人のなかでは、トランプ氏の推薦する候補を破った唯一の候補である。
トランプ氏推薦のローレン・カルプ候補は、得票率3位に終わった。

◆デビッド・ヴァラダオ議員(カリフォルニア州)

2021年より現職で2期目の再選を目指すヴァラダオ議員は、得票率2位で予備選を通過。
弾劾に賛成票を投じた10人のなかでは、トランプ氏の推薦する候補との対戦がない唯一の候補となった。

◆引退に追い込まれた4名の議員

上記6議員のほかに弾劾訴追決議に賛成票を投じた4名の議員は引退に追い込まれた。
理由は共和党からの支持が得られず代表候補に選出されないことが解っているためだ。
アンソニー・ゴンザレス議員(オハイオ州)
アダム・キンジンガー議員(イリノイ州)
ジョン・カトコ議員(ニューヨーク州)
フレッド・アプトン議員(ミシガン州)

予備選を通過した2人の議員は、11月の中間選挙に臨むことになるが、ワシントン州もカリフォルニア州も民主党の牙城であり勝利するのは困難とみられる。

■中間選挙の情勢

2022年の中間選挙ではトランプ推薦候補が上院下院合わせて181人、予備選挙の結果は、上院では17勝1敗、下院では136勝5敗で勝率96%となっている。
今年の中間選挙は共和党と民主党というよりは、トランプ陣営対グローバリスト陣営の闘いという構図が強く、両陣営とも存亡を賭けた米国史上最も重大な中間選挙と認識されている。
2020年の大統領選挙では、民主党主導による不正選挙をはじめ、あらゆる手段を講じてトランプ降ろしを画策した結果、トランプの大統領再選は阻まれた。
バイデン政権誕生から1年8ヶ月、アフガン撤退、移民政策、エネルギー政策、ウクライナ戦争、これまでの政策は失政続きで国内は急激なインフレに晒されている。
バイデン政権の政策は反トランプ政策、かつて日本では民主党政権が誕生して反自由民主党政策に舵を切ったが失政続きに終わった。
現在の米国は、政府、上院、下院を制してトリプルブルーの状態、民主党の天下と言えるものの失政続きで何一つ成果があげられていない。
この状況を見ているとトランプが2020年の大統領選挙で再選を逃がしたことは、何か目に見えない必然性を感じざるを得ない。

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