全英女子オープン/渋野日向子・ゴルフの王女様誕生までの軌跡

全英女子オープン/渋野日向子・ゴルフの王女様誕生までの軌跡

2019年全英女子オープン最終日、優勝を争った5人の選手のプレーを振り返ってまとめてみました。
終盤5人のスコアが1打差となる大激戦、最終ホールまで優勝の行方がわからない全英女子オープンにふさわしい名勝負となりました。

■全英女子オープン最終日(1番~9番)

ファーストナイン(1~9番ホール)上段:スコア/下段:通算スコア
Hole   1 2 3 4 5 6 7 8 9
Per 36 4 5 4 4 4 3 5 3 4
渋野日向子 37
-14
4
-14

5
-14

6⃣
-12
4
-12

-13
3
-13

-14

-13
4
-13
アシュリー・ブハイ 36
-12

-11
5
-11
4
-11

-12
4
-12

-13
5
-13
3
-13

-12
モーガン・プレッセル 35
-10
4
-10
5
-10
4
-10
4
-10
4
-10
3
-10
5
-10

-11
4
-11
リゼット・サラス 32
-10

-11

-12
4
-12

-13
4
-13

-12

-13
3
-13

-14
コ・ジンヨン 33
-10
4
-10
5
-10
4
-10
4
-10

-11

-12

-13
3
-13
4
-13

●1番ホール
ブハイ1番をボギーとし11アンダー、サラス1番、2番を連続バーディとし12アンダー
渋野(-14)、サラス(-12)、ブハイ(-11)、ジンヨン(-10)、プレッセル(-10)
●3番ホール
渋野バーディパットを強気で攻めてカップを大きくオーバー、強すぎる返しのパーパットも外し距離を残します。
このボギーパットを外して痛恨のダブルボギーとし12アンダー、2打差で追うサラス4番をバーディとし13アンダー、渋谷早くもトップの座から陥落、最悪の出だしとなります。
2打差の単独トップでスタートした渋野ここでトップ集団に飲み込まれ、ダブルボギーを引きずれば一機に集団から後退、ここが渋野にとって正念場。
サラス(-13)、渋谷(-12)、ブハイ(-11)、ジンヨン(-10)、プレッセル(-10)
●4番ホール
ブハイ4番をバーディとし12アンダーで渋野に並び、ジンヨン5番をバーディとし11アンダーで渋野に1打差と迫ります。
サラス(-13)、渋谷(-12)、ブハイ(-12)、ジンヨン(-11)、プレッセル(-10)
●5番ホール
渋野5番をバーディとし13アンダー、サラス6番をボギーとし12アンダーでトップ陥落、渋野が単独トップへ復帰。
ジンヨン5番に続き6番をバーディとし12アンダーで渋野に1打差と迫ります。
渋谷(-13)、ブハイ(-12)、サラス(-12)、ジンヨン(-12)、プレッセル(-10)
●6番ホール
ブハイ6番をバーディとし13アンダー、ジンヨン、サラスともにバーディとし13アンダー、4人がトップに並ぶ激戦となります。
ジンヨンは5番から3連続バーディで波に乗ります。
ブハイ(-13)、渋谷(-13)、サラス(-13)、ジンヨン(-13)、プレッセル(-10)
●7番ホール
渋野7番をバーディとし14アンダーで単独トップへ復帰。
ここまで泣かず飛ばずのプレッセルに8番でようやくバーディ、11アンダーとします。
渋谷(-14)、ブハイ(-13)、サラス(-13)、ジンヨン(-13)、プレッセル(-11)
●8番ホール
渋野8番をボギーとし13アンダー、サラス9番をバーディとし14アンダー、サラス再び単独トップ。
サラス(-14)、渋谷(-13)、ブハイ(-13)、ジンヨン(-13)、プレッセル(-11)
●9番ホール
サラス9番に続き10番をバーディとし15アンダー、後続を引き離し単独トップをキープ。
ジンヨン9番をバーディとし14アンダーでトップのサラスに1打差、単独2位とします。
ブハイ9番をボギーとし12アンダーで単独4位へ後退。
サラス(-15)、ジンヨン(-14)、渋野(-13)、ブハイ(-12)、プレッセル(-11)

■全英女子オープン最終日(10~18番)

バックナイン(10~18番ホール)
    10 11 12 13 14 15 16 17 18
Per 36 4 5 4 4 3 5 4 3 4
渋野日向子 31
-13

-14

5
-14


-15

-16
3
-16

-17
4
-17
3
-17

-18
アシュリー・ブハイ 34
-12

-13
5
-13

-14

-15
3
-15
5
-15

-14
3
-14
4
-14
モーガン・プレッセル 32
-11
4
-11
3⃣
-13
4
-13

-14

-15
5
-15

-16
3
-16

-15
リゼット・サラス 33
-14

-15

-16
4
-16
4
-16
3
-16

-17
4
-17
3
-17
4
-17
コ・ジンヨン 33
-13

-14
5
-14

-15

-16
3
-16
5
-16
4
-16
3
-16
4
-16

●10番ホール
サラス11番をバーディとし3連続バーディで16アンダー、スコアを伸ばして単独トップをキープ。
渋野10番をバーディとし14アンダー、ブハイも10番をバーディとし13アンダー、トップのサラスとの差を維持。
ここまで沈黙を守ってきたプレッセル11番ロングで反撃に転じます。
第2打目で見事グリーンを捉えイーグルチャンス、一発でパットを決めてイーグルとし13アンダー、反撃の狼煙をあげます。
サラス(-16)、ジンヨン(-14)、渋野(-14)、ブハイ(-13)、プレッセル(-13)
ここからさらなる大激戦を迎えバーディ合戦を繰り広げていきます。
●11番ホール
ジンヨン12番をバーディとし15アンダーでトップのサラスに1打差と迫ります。
サラス(-16)、ジンヨン(-15)、渋野(-14)、ブハイ(-13)、プレッセル(-13)
●12番ホール
渋野12番で勝負を懸けるドライバーでのグリーン狙い、グリーン前の池に落とせばここで終わり、まさに勝負を懸ける1打だ。
放ったボールはグリーン前の傾斜をわずかに超えカップから10mの位置に止まった。
勝負は吉と出た。この1打がここから流れを引き寄せるきっかけとなることをまだ誰も知らない。
イーグルパットは外したが12番をバーディとし15アンダーでトップのサラスに1打差と迫る。
ブハイ12番を刻んでバーディとし14アンダーでトップのサラスに2打差と迫る。
ジンヨン12番に続き13番をバーディとし15アンダーでトップのサラスに並ぶ。
プレッセル13番をバーディとし14アンダーでトップのサラスに2打差と迫る。
サラス(-16)、ジンヨン(-16)、渋野(-15)、ブハイ(-14)、プレッセル(-14)
●13番ホール
渋野12番に続き13番をバーディとし16アンダーでトップのサラス、ジンヨンに並びました。
ブハイ12番に続き13番をバーディとし15アンダーでトップのサラス、ジンヨン、渋野に1打差と迫ります。
プレッセル13番に続き14番をバーディとし15アンダーでトップのサラス、ジンヨン、渋野に1打差と迫ります。
ここまで優勝争いの5名が1打差に入る大激戦となっています。
優勝の確立はほぼ20%づつ、なにが決め手になるかはまったく想像がつかない状況ですが、バックナインに入ってからはボギーなしボギーを叩けば即脱落となることは確定でしょう。
サラス(-16)、ジンヨン(-16)、渋野(-16)、ブハイ(-15)、プレッセル(-15)
●14番ホール
ここで再びサラス15番をバーディとし17アンダーで単独トップ、バックナインに入ってからトップの座をキープし続けます。
サラス(-17)、ジンヨン(-16)、渋野(-16)、ブハイ(-15)、プレッセル(-15)
●15番ホール
渋野まけじと15番をバーディとし17アンダーでトップのサラスに並びます。
プレッセル16番をバーディとし16アンダー、1打差でサラス、渋野を追います。
サラス(-17)、渋野(-17)、ジンヨン(-16)、プレッセル(-16)、ブハイ(-15)
●16番ホール
ブハイ16番痛恨のボギーとし14アンダーで優勝争いから陥落となります。
3日目フロントナインまでは渋野に6打差の大差をつけてトップを独走、大会を引っ張ってきたアシュリー・ブハイが大詰めで優勝争いから脱落となります。
サラス(-17)、渋野(-17)、ジンヨン(-16)、プレッセル(-16)、ブハイ(-14)
●最終ホール
激戦を展開してきた全英女子オープンですが、最終ホールを迎えて優勝争いは4人に搾られます。
最終組から2組目のコ・ジンヨンが18番をパーとして16アンダーフィニッシュ、リゼット・サラスもパーとして17アンダーフィニッシュ。
1週前のメジャー大会エビアン選手権を優勝、世界ランキングと賞金女王に輝くコ・ジンヨンのメジャー連覇への夢はここで潰えました
最終組から1組目のモーガン・プレッスル、優勝争いに残るにはバーディが必要でしたが、ボギーとなります。
残るは最終組の渋野に全てが掛かるプレッシャーのなかでのプレイ、19番は1日目と3日目でバーディを取った相性の良いホール。
バーディで優勝、パーでプレーオフ、ボギーで優勝の権利がなくなります。
1打目はフェアウェイをキープ、2打目はグリーンを捉えて絶好のバーディチャンス、決めれば優勝、外せばプレーオフ、ここで優勝パットを見事沈めてバーディ。
樋口久子以来42年ぶりの日本人メジャー制覇、プロ2年目の20歳「ゴルフの王女様」の誕生です。

最終日を終えて

最終日のバックナインは5人の選手が優勝を争う熾烈なプレーでバーディ合戦、メジャー最終戦を飾る全英女子オープンにふさわしい大接戦で大会を盛り上げました。
そのなかでも伝統と権威あるメジャー全英女子オープンで、世界のトップ選手を相手に4日間をとおしてスコアを伸ばし続けた渋野日向子の実力には驚かされます。
3日目のフロントナインでアシュリー・ブハイに6打差の大差を付けられたとき、最終日3番のダブルボギーで逆転されたとき、何度か訪れたピンチを乗り越えた精神力と底力。
最終日12番での1オン狙いの度胸の良さ、3日目まで刻んできたホールですから普通なら無難に刻む選択をするところ、ここで勝負にでるということは優勝しか頭になかったんでしょう。
リーダーボードをじっと見つめながら18番ホールを終えたときに、自分の名前が一番上に載っているリーダーボードを頭に思い描いていたのかも知れません。
終盤の熾烈なトップ争いを演じるさなか、にこにこ笑いながらお菓子ぽりぽりには前代未聞、世界中を仰天させています。
見ているほうが緊張する場面での優勝を決める18番バーディパット、トップタイのサラスは既にプレイオフの準備、簡単には決まらないと思うなか、八方破れの渋谷が簡単にバーディを決めてしまいました。
まさに恐るべし渋野日向子、これが何を考えているかわからないAB型人間。
これで世界ランキングは46位から32位アップの14位へ躍進、日本人では畑岡奈紗に次いで2位、2020年東京五輪代表選手の有力候補に浮上した。
五輪代表は各国・地域で原則2名まで、2020年6月時点で世界ランキング15位以内であれば4名まで、現時点での渋野はいずれの条件もクリアしている。
渋野はまだ試合数が少ないため、成績を上げればランキングも上がりやすい状況にある。
東京五輪まであと1年、さらにランクアップして五輪代表にふさわしい選手として五輪に臨んでほしい。

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