FISワールドカップ・アルペンスキー大会2023-2024オーストリアのゼルデンで10月28日(土)開幕

ドーハ世界陸上2019マラソン/スプリットタイム・猛暑との闘い

ドーハ世界陸上2019マラソン/スプリットタイム・猛暑との闘い

世界陸上2019がカタールの首都ドーハで9月27日~10月6日に開催されます。
開催初日には早くも女子マラソンが予定されています。
暑さ対策のため開催を9月末に延ばしての開催となり、さらにマラソンは深夜0時頃のスタートとなるようです。
この時期のドーハは9月末の深夜といえども猛暑と高湿度で、マラソン競技には過酷な気候、出場選手の体調管理も心配されます。
過酷な寒さのなかで開催された平昌冬季オリンピックが思い出されます。

■主な出場選手

2019世界陸上・主な出場予定選手
順位 男子 生年月日 年齢 PB SB
1位 モシネ・ゲレムー エチオピア 1992.02.12 27 2:02:55 2:02:55
2位 ミュール・ワシフン エチオピア 1993.10.20 25 2:03:16 2:03:16
3位 トラ・シュラ・キタタ エチオピア 1996.06.09 23 2:04:49 2:05:01
4位 アモス・キプルト ケニア 1992.09.16 27 2:05:43 2:06:46
5位 Okubay Tsegay エリトリア 1986.01.01 33 2:06:46 2:06:46
順位 女子     PB SB
1位 ルース・チェプンゲティッチ ケニア 1994.08/08 25 2:17:08 2:17:08
2位 ルティ・アガ エチオピア 1994.01.16 25 2:18:34 2:20:40
3位 ロザ・デレジ エチオピア 1997.05.09 22 2:19:17 2:20:51
4位 ロナ・チェムタイ・コルリマ イスラエル 1988.12.12 30 2:19:46 2:19:46
5位 シュレ・デミセ エチオピア 1996.01.21 23 2:20:59 2:21:05

■世界陸上マラソン(女子)

●発走前
チェブンゲティッチ(ケニア)、アガ(エチオピア)などケニア、エチオピア勢の有力候補は、2時間20分を切る選手が4人、このなかでロナ・チェムタイ・コルリマはイスラエル国籍のケニア人。
スピード争いとなればアフリカ勢の優位は男子も女子も揺るぎのないところです。
心配されるのは猛暑の影響、深夜でも30°を超える温度、80%近い湿度のなかでの競技となり、スピードが武器になるのか走ってみなければ分からないのがドーハ世界陸上です。
さらには女子マラソンの競技が中止となる可能性も示唆されてきました。

●発走後
女子マラソン中止の憶測もありましたが、結局何事もなく発走となりました。
日本選手は前半待機策でスタミナ温存、かなり後の位置取りとなりました。
レース中盤から後半にかけての谷本、中野、両選手の追い込みは見ごたえがありました。
猛暑の影響で4割の選手が途中リタイアとなるなかで、最後まで頑張り抜いて上位入賞には頭が下がります。
池満選手は残念ながら途中リタイアとなりましたが、30°を超える気温のなかでのマラソンでは、仕方がないと思います。
8月に熱中症となってその影響で体に力が入らなくなって、自力で起き上がることもできずに、4日間ベッドで寝ていた経験がありますから良くわかります。

□女子結果

女子マラソン
順位 選手 記録
1 ルース・チェブンゲティッチ ケニア 2:32:43
2 R.チェリモ ブルネイ 2:33:46
3 H.ジョハネス ナミビア 2:34:15
4 エドナ・キプラガト ケニア 2:35:36
5 ウォズナ・マズロナク ベラルーシ 2:36:21
6 ロベルタ・グローナー 米国 2:38:44
7 谷本観月 日本 2:39:09
8 キム・ジヒャン 韓国 2:41:24
9 リンゼイ・テシエ カナダ 2:42:03
10 ジョー・アン・オク 韓国 2:42:23
11 中野円花 日本 2:42:39
  池満綾乃 日本 棄権

□スプリットタイム

女子マラソン
順位 選手 5km
25km
10km
30km
15km
35km
20km
40km
Goal
1 ルース・チェブンゲティッチ 0:18:21(2)
1:31:01(2)
0:36:44(2)
1:49:13(3)
0:54:01(1)
2:07:23(1)
1:12:34(2)
2:24:52(1)
2:32:43
2 R.チェリモ 0:18:21(5)
1:31:01(1)
0:36:44(4)
1:49:13(1)
0:54:03(5)
2:07:24(2)
1:12:34(3)
2:25:22(2)
2:33:46
3 H.ジョハネス 0:18:23(16)
1:31:01(3)
0:36:47(7)
1:49:13(4)
54:01(4)
2:07:24(3)
1:12:34(5)
2:26:17(3)
2:34:15
4 エドナ・キプラガト 0:18:25(21)
1:31:01(4)
0:36:48(8)
1:49:13(2)
0:54:01(2)
2:07;24(4)
1:12:34(4)
2:26:39(4)
2:35:36
5 ウォズナ・マズロナク 0:18:33(26)
1:32:37(7)
0:36;50(13)
1:51:20(6)
0:55:19(9)
2:09;57(5)
1:13:50(8)
2:28:24(5)
2:36:21
6 ロベルタ・グローナー 0:18:25(22)
1:33:52(9)
0:36:58(17)
1:52:33(8)
0:55:55(14)
2:11:41(6)
1:14:53(11)
2:30:43(6)
2:38:44
7 谷本観月 0:18:52(47)
1:34:44(13)
0:37:55(33)
1:53:04(10)
0:57:05(22)
2:12:07(7)
1:16:01(14)
2:30:55(7)
2:39:09
8 キム・ジヒャン 0:18:23(13)
1:34:44(14)
0:36:49(10)
1:53:18(11)
56:39(18)
2:12:34(8)
1:16:01(15)
2:32:28(8)
2:41:24
9 リンゼイ・テシエ 0:18:55(52)
1:35:14(15)
0:37:58(40)
1:54:14(14)
0:57:05(24)
2:13:32(10)
1:16:06(16)
2:33:23(9)
2:42:03
10 ジョー・アン・オク 0:18:23(12)
1:33:52(10)
0:36:51(15)
1:53:28(13)
0:55:34(11)
2:14:00(12)
1:14:56(12)
2:34:01(10)
2:42:23
11 中野円花 0:18:52(46)
1:35:19(16)
0:37:56(36)
1:55:10(16)

0:57:04(23)
2:15:13(14)

1:16:10(17)
2:34:24(12)
2:42:39
  池満綾乃 0:18:51(45)
1:38:14(21)
0:37:55(35)
2:03:28(34)
57:07(26)
中断
1:16:37(20)
棄権

■世界陸上マラソン(男子)

注目されたエリウド・キプチョゲですが、世界陸上への参加は回避されました。
2017年イタリア、モンツァでの2時間切挑戦の第2弾が10月12日、オーストリア、ウィーンで予定されている。
第1回モンツァでの走破タイムは2時間00分25秒、今回は25秒の壁を突破すべく万全の体制で臨む。
絶対王者キプチョゲの不参加によって、混戦が予想される世界陸上、さらに過酷な猛暑が追い打ちをかけるなかでの消耗戦となれば、どうなるのか?

やはりケニア、エチオピアのアフリカ勢優位は動かないのかも知れません。
これがスピード勝負のベルリンなら、ロンドンで終盤までキプチョゲと争ったエチオピアのホープ3人、ゲレムー、ワシフン、キタタの優勝争いと予想するのが普通でしょう。
キプチョゲとの差もわずかで、ゲレムーは18秒差、ワシフンは39秒差、キタタは2分24秒差、最年少のキタタは最後に失速しましたが、まだ23歳の若さですから伸びしろは一番ありそうです。

しかし、今回はベルリンではなく猛暑のドーハ、消耗戦となれば消耗戦のスペシャリスト川内優輝の出番、世界陸上マラソンで世界制覇の期待がかかります。
期待が大きすぎるかもしれませんが、少なくとも優勝タイムが遅くなる分、日本選手にも上位争いの可能性が出てきます。
女子マラソンの優勝タイムは2時間32分43秒、20分を切る選手が13分も遅いタイムですから、男子マラソンの優勝タイムも15分位になるでしょう。
このタイムで走れる選手は少なくないでしょう。

□男子結果

男子結果
順位 男子 記録
1位 レリサ・デシサ エチオピア 2:10:40
2位 モシネ・ゲレムー エチオピア 2:10:44
3位 アモス・キプルト ケニア 2:10:51
4位 カルム・ホーキンス スコットランド 2:10:57
5位 ステファン・モコカ 南アフリカ 2:11:09
6位 ゼルセナイ・タデッセ エリトリア 2:11:29
7位 エルハサン・エルアバシ バーレーン 2:11:44
8位 ハムザ・サフリ モロッコ 2:11:49
9位 タデッセ・アブラハム スイス 2:11:58
10位 ダニエル・マテオ スペイン 2:12:15
  ミュール・ワシフン エチオピア 棄権
  トラ・シュラ・キタタ エチオピア  

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