2019ロンドンマラソン出場選手紹介

2019ロンドンマラソン出場選手紹介

■London Marathon 2019 – Mo Farah and Eliud Kipchoge Press Conference

2019年のロンドン・マラソンは38回目の開催となります。
注目されるのは、地元イギリスのモハメド・ファラーと王者エリウド・キプチョゲの直接対決です。
また両選手には記録更新への期待が集まりますが、天気予報では雨が降る可能性もあって心配されます。
他にもワンジル、キタタ、キプサング、ゲレムー、キプトゥムなど有力選手が多数参戦、このなかにキプチョゲを脅かす存在が出てくる可能性もあります。
一方女子は前回優勝のチョルイヨット、2017年優勝のケイタニー、チェロノなどの強豪選手と若手の有力選手、コスゲイ、ディババの新旧対決で混戦模様です。

■ポーラ・ラドクリフ伝説の世界記録(ロンドン・マラソン)

ロンドン・マラソンで思い出されるのは、ポーラ・ラドクリフである。
背が高く、金髪、トレードマークのサングラスとひときわ目立つ容姿、しかも地元イギリス人でロンドンマラソンの女王といえる存在でもあった。
頭を前後に振る独特のフォーム、何度見ても無駄な動作にしか見えなくて、フォームを改善すればもっと記録が伸びたのではないかと、今でも思っている選手である。
ポーラ・ラドクリフ(Paula Jane Radcliffe)1973年12月17日(45歳)イギリス・チェシャー州ノースウィッチ出身、10kmロード、女子マラソンの世界記録保持者。
マラソン転向前は5000m、10000m、クロスカントリー、ハーフマラソンなど主にトラックの長距離やロードで活躍、10kmロードの世界記録は現在も破られていない。
2002年4月からフルマラソンへ転向する。
2002年4月14日のロンドンマラソンでは初マラソンにもかかわらず、スベトラーナ・ザハロワ、リュドミラ・ペトロワ、デラルツ・ツルの強豪選手を退けて、歴代2位の2時間18分56秒で優勝。
続く10月13日のシカゴマラソンでは前半から積極的にレースを進め、当時の世界記録保持者キャサリン・ヌデレバを破って2時間17分18秒の世界最高記録で優勝。
翌2003年4月13日のロンドンマラソンでは、自己の持つ世界最高記録を大幅に更新する2時間15分25秒という驚異的な記録で優勝。
破竹の勢いで臨んだ翌2004年8月のアテネオリンピックでは、10000mとフルマラソンで優勝を目指したが、いずれも途中棄権となってしまった。
同レースのマラソン優勝者は日本の野口みずきである。
アテネオリンピックでは不本意な結果に終わってしまったが、2004年11月7日のニューヨークシティーマラソン、2005年4月のロンドンマラソンを連覇。
同年8月の世界陸上ヘルシンキ大会女子マラソンの優勝で自身初の世界大会を制覇する。
その後2006年と2010年に出産、二児の母となっているが、その間2008年の北京オリンピックにも参加しているが、レース中に足の故障、棄権せずに足を引きづりながらも23位でゴールした。
この時期から足の故障に悩むことになり、歩行することも困難な状態まで悪化する。
2012年には自身3度目のオリンピックマラソンへの挑戦、母国開催のロンドンオリンピックでは過去の雪辱を期していたが、出場を断念している。
同2012年には足の手術を受けたが思うような回復には至らなかった。
彼女の引退の花道は3年後、足の手術後初めてフルマラソンへ復帰した2015年のロンドンマラソンは、一般参加ながら2時間36分の記録で見事に完走を果たして競技人生を終えた。 マラソンの実績では突出した成績を残してきたラドクリフも、オリンピックだけには縁がなかった。
かつての日本選手で「いだてん」の異名をとり、当時のマラソン世界記録を30分近くも更新するという驚異的な記録を持って挑んだ、金栗四三のオリンピック挑戦を思い起される。
ラドクリフ引退後、現在までエチオピアとケニア勢が大活躍、2019年現在においてマラソン界はエチオピアとケニア勢の独占状態であるが、ラドクリフの記録は未だその頂点に位置している。

■2019ロンドンマラソン(男子)

キプチョゲ参戦で今シーズンWMM最大の山場となるロンドンマラソン、ここでキプチョゲが優勝すればWMMシリーズチャンピョンがほぼ確定します。
2017年5月イタリア・モンツァのBreaking2では非公式記録になりますが、人類史上最速の2時間00分25秒の記録もあり、サブ2の可能性すら現実味を帯びています。
キプチョゲのBreaking2参加は、翌2018年ベルリンで出した2時間01分39秒の世界記録達成への布石となったことはまちがいありません。
キプチョゲはリオ五輪を除いて2015年からロンドンとベルリンに目標に絞って参戦しています。
速いタイムが期待できる両大会は男女で世界記録が達成されていて、キプチョゲの目標は記録更新と思われます。
当日のコースコンディションが良ければベルリンマラソンの世界記録2時間01分39秒を更新する可能性も期待されます。
さらにBreaking2を合わせた二つの世界記録をまとめて破るのはキプチョゲをおいてほかには存在しないでしょう。
しかしながら、現段階においてBreaking2の特殊な環境下での記録を破ることは現実的ではないとも言えます。
色々な交錯を巡らせるなかで今回、世界中が注目するキプチョゲの走りを目にできることは、幸運としか言えません。
またモハメド・ファラーなど多くの有力選手も参戦しているロンドンマラソンで、絶対王者キプチョゲを脅かす選手が出現するのかも見どころとなります。
キプチョゲの記録を目の当たりにした選手たちは、経済的には満足していても、自分の記録には満足していないでしょう。
第二、第三のキプチョゲ出現へのエネルギーが溢れているのが現在のマラソン界です。

■出場予定選手(男子)の自己ベストとロンドンの記録

エリウド・キプチョゲ(Eliud Kipchoge)34歳・ケニア
2018ロンドン優勝(2:04:17)
2018ベルリンマラソン優勝(2:01:39)

モハメド・ファラー(Mohamed Farah)36歳・イギリス
2018ロンドン3位(2:06:31)
2018シカゴマラソン優勝(2:05:11)

トラ・シュラ・キタタ(Tola Shura Kitata)22歳・エチオピア
2018ロンドン2位(2:04:49)

ウィルソン・キプサング(Wilson Kipsang)37歳・ケニア
2014ロンドンマラソン優勝(2:04:29)
2016ベルリンマラソン2位(2:03:13)

モシネ・ゲレムー(Mosinet Geremew)27歳・エチオピア
2018ドバイマラソン優勝(2:04:00)

エイブラハム・キプトゥム(Abraham Kiptum)29歳・ケニア
2017アムステルダムマラソン3位(2:05:06)

ダニエル・ワンジル(Daniel Wanjiru)26歳・ケニア
2016アムステルダムマラソン優勝(2:05:21)
2017ロンドンマラソン優勝(2:05:48)

タミラト・トラ(Tamirat Tola)27歳・エチオピア
2018ドバイ・マラソン3位(2:04:06)

■2019ロンドンマラソン(女子)

メアリー・ケイタニーの2017ロンドンマラソンの記録は2時間17分01秒、ポーララドクリフの2時間15分25秒に次ぐ歴代2位、女子単独での世界記録です。
他に2時間18分台の記録がチョルイヨット、チェロノ、コスゲイの3人です。
ケイタニーは既に37歳、昨年のロンドンでは2時間24分27秒の平凡な記録で5位に終わっています。
しかし、同年ニューヨークでは優勝しているので、過去の実績では最上位の選手ですが評価は難しくなります。
実績上位の選手が35歳を超えていてコスゲイだけが25歳、今年、来年が新旧交代の年になりそうです。
男子と違って中心不在の混戦状態でケニア勢だけでなく、25歳のディババにもチャンスがあります。

■出場予定選手(女子)の自己ベストとロンドンの記録

ビビアン・チョルイヨット(Vivian Cheruiyot)35歳・ケニア
2018ロンドンマラソン優勝(2:18:31)

メアリー・ケイタニー(Mary Keitany)37歳・ケニア
2017ロンドンマラソン優勝(2:17:01)

ベルハネ・ディババ(Birhane Dibaba)25歳・エチオピア
2018東京マラソン優勝(2:19:51)

グラディス・チェロノ(Gladys Cherono)35歳・ケニア
2018ベルリンマラソン優勝(2:18:11)
2018ロンドンマラソン4位(2:24:10)

ブリジ・コスゲイ(Brigid Kosgei)25歳・ケニア
2018シカゴマラソン優勝(2:18:35)
2018ロンドンマラソン2位(2:20:13)

タデレック・ベケレ(Tadelech Bekele)27歳・エチオピア
2018ロンドンマラソン3位(2:21:40)

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