9月25日に投票が行われたイタリア総選挙は26日に開票作業がほぼ終了し、イタリアに戦後初の保守政権が誕生する。
FDI（イタリアの同胞）を中心とした右派連合が下院400議席で235議席、上院200議席で112議席を獲得し、左派連合に倍以上の支持を集めて両院を制した。
政党ではFDIが両院で約26％の票を獲得し第1党となり、近々に右派連立政権が発足してFDIのメローニ党首がイタリア初の女性首相に就任する見通しとなった。
FDI、同盟、中道右派のフォルツァ・イタリア（FI）による右派連合は近く連立政権を発足させ、FDI党首ジョルジャ・メローニがイタリア初の女性首相に就任するとみられている。
メローニ氏は、これまで女性下院議員の当選や閣僚就任の最年少記録を塗り替え、2012年にFDIを創設した。
過度のインフレに対する国民の不満の受け皿となる存在で支持を集めてきたが、プーチン政権批判、EUやNATOとの連携を主張する点では、これまでの左派と同じような印象が強い。
欧州委員会委員長フォン・デア・ライエンは、選挙前に右派連合が勝利すればハンガリーと同様に経済制裁を科すと警告している。
これはイタリアがEUからの資金援助を受けられなくなる可能性を示唆するものである。
イタリアは2011年に債務
イタリアのGDPは、2020年に過去最大の9.0%のマイナス成長、2021年に6.6%のプラス成長に転換、財政赤字もGDP比7.2%に改善
しかし、対GDP比公的債務は150.4%、ユーロ圏ではギリシャに次いで高水準である。
財政問題では課題が山積みの状態で、今後どのような方向に舵を切るのか注目される。
