2022年のインディカーシリーズも終盤を迎え来期の動向が気になる時期になりました。
今シーズン閉幕となる9月頃には、選手の動向もはっきりしてくると思われます。
佐藤琢磨選手は今期からデイルコインへ移籍、デイビット・マルカスとの2台体制で臨んできましたが、ここまで期待されたほどの結果を残しているとは言えない状況ですので来シーズンのシートが気掛かりです。
今シーズンの琢磨選手を振り返ってみるとオーバルコースではテキサスの予選で3位、インディ500ではプラクティスで3連続トップタイム、予選Q1では12位、予選Q2では10位と優勝を目指せるポジションを獲得しました。
チームメイトのデイビッド・マルカスは今年はインディ初参戦のルーキーですが、安定したレース内容で来シーズンの有望株として期待が持てる存在。
残り7戦好結果を出して来シーズンへのステップアップへ繋げてもらいたい。
2023年はインディもいよいよハイブリッド化を導入、排気量は現在の2.2Lから2.4Lにアップ、最大出力も700hpから900hpへアップ、これまで以上にオーバーテイクや激しいバトルが見られる機会が増えそうです。
2023年1月17日、ようやく琢磨の所属するチームが決定しました。
インディカー2強チームのひとつチップ・ガナッシへの移籍、フル参戦ではなくオーバルコース5戦限定ですが、これでインディ500への参戦が決まりました。
琢磨にとっては、最強チームでインディ500へ臨むことができますから、願ってもないチャンスとなります。
■チーム&ドライバー一覧
2023 Team & Driver | ||
Team | Engine | Driver |
チーム・ペンスキー | シボレー | ジョセフ・ニューガーデン スコット・マクラフリン ウィル・パワー |
アンドレティ・オートスポーツ | ホンダ | アレクサンダー・ロッシ(移籍出) ロマン・グロージャン カイル・カークウッド(移籍入) |
アンドレティ・ハーディング・スタインブレナー | ホンダ | デブリン・デフランチェスコ |
アンドレッティ・オートスポーツ& カーブ・アガジャニアン |
ホンダ | コルトン・ハータ マルコ・アンドレッティ |
チップ・ガナッシ | ホンダ |
スコット・ディクソン |
レイホール・レターマン | ホンダ | グラハム・レイホール クリスチャン・ルンガー ジャック・ハーベイ |
Dale Coyne Racing with HMD | ホンダ |
デイビッド・マルカス |
Dale Coyne Racing with RWR | ホンダ | 佐藤琢磨(移籍出) |
アロウ・マクラーレン・レーシングSP | シボレー | パトリシオ・オワード フェリックス・ローゼンクヴィスト ファン・パブロ・モントーヤ アレクサンダー・ロッシ(移籍入) |
メイヤー・シャンク | ホンダ | エリオ・カストロネペス シモン・パジェノー |
エド・カーペンター | シボレー | リーナス・ヴィーケイ エド・カーペンター コナーデイリー |
A.J.フォイト・エンタープライゼス | シボレー | ダルトン・ケレット タチアナ・カルデロン J.R.ヒルデブラド カイル・カークウッド(移籍出) |
ユンコス・ホリンジャー・レーシング | シボレー | カラム・アイロット |
ドレイヤー・レインボルド | シボレー | セージ・カラム サンティノ・フェルッチ |
■チーム移籍の動向
◆チーム・ペンスキー(Team Penske)
チャンピョンチームのペンスキーは、ここまで5勝と最多優勝のニューガーデン、総合首位のパワー、2勝のマクラフリンと鉄壁の3台体制、全員が400ポイントを超えるトップセブンの選手で、入れ替える理由が見つかりません。
4台体制にすれば新規参入があるかも知れませんが、現行のメンバーは残留が濃厚です。
◆チップガナッシ(Chip Ganassi Racing)
昨シーズン総合優勝のアレックス・パロウを巡って、チップ・ガナッシは残留と発表、アロウ・マクラーレンは移籍と発表、ふたつのチームが相反する発表で混乱している。
パロウ本人は7月12日にチップ・ガナッシの契約延長を否定しているので、マクラーレンへ移籍してインディあるいはF1へ参戦する可能性が高そうだ。
移籍の理由は発表されていないが、マクラーレンへ移籍すればかなり高額の報酬が得られると示唆する声もある。
チップ・ガナッシは契約延長を主張しているため、既存の契約条件によってはすんなり移籍できるかわからない状況にある。
◆アンドレティ・オートスポーツ(Andretti Autosport)
アンドレッティの看板ドライバー、アレクサンダー・ロッシがアロウ・マクラーレンへの移籍が決定。
期待のルーキー、カイル・カークウッドは、AJフォイトからアンドレッティへの移籍が決定。
カークウッドにとって、アンドレッティはインディライツでチャンピョンとなった古巣のチーム、2023年は2年目を迎えるカークウッドの飛躍の年になりそうだ。
◆アロウ・マクラーレン(Arrow McLaren SP)
アンドレッティの看板ドライバー、アレクサンダー・ロッシがアロウ・マクラーレンへ移籍が決定。
ローゼンクヴィストは、パロウ(チップ・ガナッシ)の移籍問題によって現時点では残留か撤退か微妙な状況。
オワードの残留とロッシの加入が決まっているため、パロウの加入が決まれば残り1シートが埋まるため、ローゼンクヴィストは放出が決定する。
◆デイルコインレーシング(Dale Coyne Racing)
デイルコインは、RWR(Rick Ware Racing)とHMDと提携、2022年はRWR所属の琢磨とHMD所属のデイビッド・マルカスの2台体制だったが、琢磨とマルカスは残留の見込み。
第15戦ゲートウェイでは、マルカスが2位、琢磨が5位と健闘、来シーズンへののぞみを繋いだ格好だ。
さらにインディライツ2022のポイントリーダー、リナス・リンクイストが2023年からインディカーに参戦して3台体制を検討中とのこと。
◆レイホール・レターマン・ラニガン(Rayhal Letterman Lanigan Racing)
F1アストンマーチンのベッテルがロード・アメリカのコースに興味を示したことから、レイホールのオ-ナー、ボビーレイホールがインディカーへの移籍を勧誘するラブコールを送ったとの報道。
将来的にはベッテルのインディカーへの移籍の可能性があるかも知れない。
◆A.J.フォイト(A.J.Foyt)
今シーズンからデビューした期待のルーキー、カイル・カークウッドがアンドレッティへの移籍を決定。
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